観賞日時 2007年5月18日19:00
夜、桜美林大学プラネット淵野辺キャンパス内 PRUNUS HALL へ、黒田育世主宰のダンスカンパニー、BATIKの公演を観に。GALA Obirin 2007招聘作品。わたしは黒田育世さんの作品は今回が初見。
今夜はほんとはナイロン100℃の切符を持っていたのだが、その後BATIKの公演が桜美林であると知り、ナイロンの切符を他人に譲って観に行った(別の日のをまた買いました)。とっても良かった。2日連続「すんげー」。特に、黒田さんはじめ、ダンサーのみなさんのスタミナ、躍動感がすごいと思った。
まず『モニカモニカ vol. 2』。ギターの生演奏に合わせて黒田さんが30分間踊り続ける(一度の休憩?を含む)。黒田さんは、ロングヘアに、オレンジのAラインのワンピース。舞台の下手前方に位置を取り、踊りの軸を大きく移動はさせずに、はげしいけれどしなやかなダンスを見せてくれた。姿がいつも美しく、かつ気持ち良さそうに踊っている点がとても良かった。時折ふんわりと膨らむワンピースのすそや、小物として長い髪を使う姿は、空気と戯れているようだった。
踊り終わって黒田さんが呼吸を整えている間、ギターの松本さんの歌。それに合わせて黒田さんのダンス。このダンスはさっきまでとは全く違うかわいい雰囲気のもので、二人の息も合い、ライブハウスでこんなパフォーマンスが観れたらいいなぁと思った。
その後、再演を繰り返している(らしい)『SHOKU』。
1時間ほどの作品で、これも、7人の女性ダンサーが、ほぼ踊りっぱなし。スタミナに圧倒された。ビジュアルや構成もおもしろかった。女性性(?)を前面に出している(と思われる)内容も興味深かった。
以下自己責任でどうぞ。
7人のダンサーが、赤いAラインのワンピースで登場。中には、フリルがたくさん付いた白い下着。黒い、ストラップのついたヒールのある靴。
女性の足と足の間を絶えずこちらに意識させながら展開。ダンサーたちは、時に、自分で自分を満足させ、「天に自分を押し上げている」ように見える。そこまで自身を掘り下げ、それを形にして呈示している点に、深い共感と感銘を覚えた。
ビジュアル面も、膨らむ布の美しさ、懐中電灯による灯り、ミラーボールなど、美しかった。
1人を除くダンサーたちが全員立っては倒れ立っては倒れする場面があるのだが、いつまで繰り返されるのだろうと思うくらい、長かった。繰り返しになるが、スタミナにほんとうに感心した。細かく見ると、倒れる動作がダンサーそれぞれで、おもしろかった。
終演後、トーク。以下覚え書き。司会は、GALA Obirin に関わっている学生さん(すいません名前失念)、それから桜美林大学助教授で舞踊家の木佐貫邦子さん。
まず、『モニカモニカ』の時、黒田さんがはげしく踊りながらも笑顔を浮かべていたことについて。踊るのが好きで、リズムや音楽、自分のやっていることがマッチした時、自然に出るそうだ。
振付について。『SHOKU』は皮膚感覚から入ったとのこと。自分の内部と外部を考え、絵から創って行ったとのこと。
初めに創った3つの作品と、最近の3作品には大きな違いがあり、初めに創ったものは皮膚感覚を追求しているが、『モニカモニカ』など、最近のものは、「踊ることを本気で楽しみたい」という気持ちで創っているとのこと。
『SHOKU』のダンサーのみなさんは、黒田さんの振付で踊るにあたって、初めて参加した人はビデオで覚えるなどしたらしい。「振付を意識はしているものの、自分の踊りを踊っている、呼吸をそろえるよう心がけている、空気感にひっぱられている」「オリジナルにプラスαしている」「体を使ってやっていくうちに感情が入っていく」「毎回違うものが出てきてあきない」「やって行くうちに何かが生まれ、積み重なった中でその気持ちでやる」「自分が持っているものと相手が持っているものが合った時にいいものが生まれるのがダンスだと思う」「100%でぶつかってきてくれるので、健康に気をつけている」、など。
黒田さんは、(構成など)踊る以外のことで一時期がんじがらめになり、うそくさくて踊れないと思ったこともあったが、今は、その鎖を捨てて、ただ踊ろうという気持ちになっているそうだ。
その後、質疑応答。その中で、黒田さんのけいこはキツイらしいという話になった。木佐貫さんから、いい振付家はしつこいと言われる所以であるとのコメントがあり、とても納得。